2015年11月25日水曜日

日没と下山時間の注意


「クリスマスまで1ヵ月」とラジオから流れてきました。
朝から驚いている渡辺佐智です。

山はどんどん冬支度。
家から見える山々に光が入ると、オレンジ色から少しづつグレーの山に変わりつつあります。
見渡しながら、しみじみ季節の移ろいを感じています。

過ぎゆく秋を惜しみつつ、新たな冬に期待したいですね。

11月16日の巻雲。
小さい氷の粒でできている雲だと思うと、なお美しい!

まったく釣れなくて、ため息をつきながら見上げた
11月21日の巻積雲。
空が高くて気持ちが軽く!
吉野山のお土産物屋さんの軒先。
日なたと、近寄ったら薄目をあけた気だるげな犬のほっこりコラボ。

となると、私も冬支度を!

板のメンテナンスに、アイゼンの爪やピッケルの刃のチェック、ストック・シャベル・プローブのジョイントは
スムーズか、ビーコンや雪温計の電池交換、それから、車も冬仕様に。
冬道具を前面に、引き出しの順番をかえて、使いやすいように衣替えならぬ、装備替えを。

皆さんは準備、進んでますか?


それでは、今週のやまのさちは「日没と下山時間の注意」です。


11月最終週、ファイト!









2015年11月20日金曜日

秋の防寒対策&登山道の注意点

おっと、前回更新から1ヵ月。。。

元気で登山しております渡辺佐智です。


この1ヵ月は、兵庫県、和歌山県、奈良県、富山県、岐阜県、山梨県、福島県、新潟県の山へ
出かけていました。

和歌山県。登山口へ向かうバスの車窓から。眠気が吹っ飛んだ柱状節理。
人形山登山。
風上側の斜面では木に霧氷がついて、桜が咲いたよう。

大峯奥駈道を縦走しました。始まりの熊野本宮にて。
バックパックが重すぎて体が斜め(笑)

だんだんと紅葉が落葉し、空が広く明るくなって、森の中にも冷たい風が吹きこむように
移っていきます。
日の入りも早くなり、夜の長い冬に近づいていきますね。
       

この時期は登山中に汗をかくと休憩で止まった際に冷えるのが早く、
太陽のありがたみを感じる季節でもあります。
吸湿速乾インナーは必須ですね。
汗をかかないペースで歩くように計画することも大事です。



それでは、今週のやまのさちは
「秋の防寒対策」と「秋の登山道の注意点」の2つ。

いい連休を!
▽秋の防寒対

▽秋の登山道の注意点 

 


































2015年10月28日水曜日

みんなで事故防止

こんにちは。渡辺佐智です。

紅葉の山、楽しんでますか?


私は一昨日、山梨県の西沢渓谷を歩いてきました。
全体のピークは少しすぎたところですが、
唐松はこれからです。

風に葉の舞う木々の向こうには、
黄葉した唐松の山があたたかそうに光っていました。


さて、平日でも無料駐車場は満車になるくらい人気の
西沢渓谷ですから、人もそれなりにいます。

登山道は狭いところだと、すれ違うのがやっと。
渓谷沿いの道は深く切れ落ちています。

歩くときは譲り合いがマナーですが、観光客が多いからか、谷側によける人がほとんどでハラハラしました。

もし、谷側で自分の通行を待っている人がいたら、
山側によけてもらってから、すれ違いましょう。

では、みんなで事故防止!して、よい山を!










※写真は全て尾瀬の紅葉です。





2015年10月21日水曜日

木道歩きの注意点

こんにちは、渡辺佐智です。

しばらく秋の尾瀬におりました。
紅葉はみるみるうちに落葉がすすみ、森の空は日に日に広くなっていきます。
夏の緑の屋根をしまって、長い冬休みにはいります。
尾瀬の山小屋のほとんどは、今週末で今年最後の営業です。
尾瀬沼には渡り鳥の群れがおりていました。長旅の準備です。

霜に覆われた朝。
この一見乾いたような木道に
だまされてはイケマセン。

この時期の霜が降りた木道は、氷のようになります。

朝早い時間帯は、森の中の濡れた木道よりも、
空が開けた場所にある凍った木道の方が断然滑ります。
ぱっと見では、凍っていることがわからない場合もありますよ。

そこで、登山の基本の歩きができているかどうが試されます。
蹴りだしたらつるっといきますから、じわっと踏みしめて。
足裏のどこを置くと滑らないか、歩く練習になりますね。















朝霧の三本唐松。白虹に祝福されて歩き出しました。



それでは、今週のやまのさちは「木道歩きの注意点」です。

秋晴のよい山行を。



2015年9月30日水曜日

秋山を安全に!

こんにちは。渡辺佐智です。

とっぷりと秋が深まります。
一昨日の富士山頂では、巨大なつららが育っていました。

富士山頂のつらら(923日)

霧ヶ峰の湿原では、冷たい光が色づき始めた草紅葉を美しく照らしていました。
枯れたシシウドの影は長くのびて、桂の木がふんわりと香ります。

山の上は、平地の感覚よりも早く季節が変わっていきますね。
日没が早まり、夕方の気温はぐっと冷え込んできました。
落ち葉で登山道がわかりづらく迷いやすくもなりますね。

もしも、遭難したら?

■1、現在地が安全か確認
■2110
■3、現在地から動かない

不安から動きたくなりますが、
救助要請した後に動き回っては、捜索が困難になります。

安全に秋山を楽しんでくださいね。
くみこさん、ゆきこさん、えりさん、今年もありがとう。



それでは、よい山を!






【追伸】

石井スポーツ登山学校の机上講習会の
講師をしています。
まだ、受付中の講座がありますので、
ぜひご参加ください!(10/3まで)

詳しくはこちら


2015年9月28日月曜日

<臨時のお知らせ> 受付中! 石井スポーツ登山学校 机上講習会開催。

こんにちは、渡辺佐智です。

今回は、ブログの臨時更新です!

このたび、
石井スポーツ登山学校の講師として、
929日(火)~103日(土)まで、東京で机上講習会を行います。

ぜひご参加ください。


詳しくはこちら


東京で皆さまにお会いできるのを楽しみにしています!

2015年9月18日金曜日

こんにちは。渡辺佐智です。

9月に入り、空が高くなったなぁと思っていたら、
少しづつ紅葉が始まりました。
紅葉のミヤマダイコンソウ

3日前の西穂奥穂稜線ではイワベンケイやミヤマダイコンソウの葉が色づいていました。
まだ緑を残しながら赤や黄色に変化していく様子を見ると、気持ちも秋山にシフトしていきます。


この時期の山行計画は、台風の進路によって行けなくなることもありますね。
雨が降るのか、風が強いのか、天気予報は気になるところですが、それ以外にもチェックしたいのは気温です。

夏山からしばらくぶりに山に行かれる方は、
山の寒さに驚くかもしれません。
ぜひ気温を確認して、寒くなるようなら防寒着を余分に持っていくことをおすすめします。
しっかり温かくして、山の移ろいを楽しんでください。


お知らせ
1017-18日尾瀬ヶ原
尾瀬の山小屋が閉まる前、人も少なくなり静かな季節。紅葉と一面に霜が降りた尾瀬ヶ原の美しさは、言葉になりません。その場にたって、感じてみませんか。


それでは、今週のやまのさちは「ひざが痛くならない歩き方のヒント」です。

連休、よい山行を。




2015年8月26日水曜日

日焼け止めの重要性

8月よ、さようなら。9月よ、こんにちは。渡辺佐智です。


今回はお知らせを2つ。

■94-5日剱岳展望トレッキング募集!

立山黒部アルペンフェスティバルにて、剱澤小屋泊の剱岳展望トレッキングを行います。
別山乗越から剱岳を臨む


剱沢を周遊し、天に向かってガツンとそびえる
男前な剱岳を眺めませんか。
目前の迫力は桁違いですよ。


来週ですが、行けるぞ!という方、ぜひ!


 










山で会いましょう!




本「マッターホルン最前線」の紹介

マッターホルンの山稜に立つヘルンリ小屋の暮らしと
山岳レスキューの最前線の様子が書かれた本が出版されました。
アルピニズムの本場での人間模様が、臨場感たっぷりに綴られています。
この瞬間も、地球の反対側ではこんなドラマがあるのだと思うとわくわくします。


スイス在住の西村志津さんがお母様と共に翻訳されています。
友人の活躍はとても嬉しいものですね。

『マッターホルン最前線』

発行:東京新聞
初版:2015727











さあ、週末の天気はどうでしょうか。無理せず、よい山行を!

それでは、今週のやまのさちは「日焼け止めの重要性」です。







2015年8月19日水曜日

サングラスの選び方

こんにちは、渡辺佐智です。

富士山から見える空は、すっかり秋の空気です。
徐々に麓の暑さも弱まってきました。
季節の境は、とても美しい日と荒れた天候の日とが極端に入れ替わりやってきます。

穏やかな山頂からのご来光
5合目から見上げるつるし雲


さて、下山時の注意について。

先日、富士山を下山時、お客様が6合目付近の平らな場所で転倒され、左頬と左手の甲を打撲されました。
応急処置(冷却と固定)をして5合目まで降り、速やかに下山して麓の病院へ、という出来事がありました。

怪我は下山時に多いですが、その中でも「何でもないところ」だったり、
「下山までもう少しのところ」では、気持ちもゆるみがちになりますね。
山頂にできた、つらら

そんな時は、疲労から集中力も低下しています
から注意が必要です。

パーティで声をかけあって、怪我なく気持ちよく下山しましょう。


それでは、良い山行を!











今週のやまのさちは「サングラスの選び方」です。


2015年8月12日水曜日

サングラスの役割

こんにちは、渡辺佐智です。

先日は富士山へ。
年連続おいでいただいているO夫妻と登って来ました。
日目の朝は天気に恵まれ、遠くは槍ヶ岳まで望むことができましたよ。

山頂直下。朝の強い光は空をより青くみせる。

今回は、登山は吉田ルート・下山はプリンスルートという行程です。

雲海散歩
「毎年富士山に登るのはなぜですか?」という私の質問に、
「毎回違うんですよ。」と答えられたのが印象的でした。
私も同じように思います。


さて、下山時、大きな落石がありました。
宝永火口を通過中、上部から石がぶつかり合う大きな音が聞こえ始めますが、
雲に覆われていて石の進路が把握できません。


その時、私たちはボトムの少し高い位置にいました。
他にも登山者、トレイルランナーや観光客がたくさんいる中でのできごとです。

雲の下へ転がりでて視認できた落石は50cmm前後のものが10個以上。
砂煙をあげて、私たちから200m程離れた登山道へ向かっていくのが見えます。
幸い登山道の手前で落石は止まり、怪我人も出ず事なきを得ました。
ほんの数分のできごとです。


見えない上部の危険(落石だけでなく、鉄砲水や火砕流も)には地形の把握が大切です。
落石の進路の予想、休憩場所のリスク認知、退避場所の確保。
そんな時、25千分の1地形図はとても役にたちます。



 山頂の久須志神社にて、大きな御朱印!


それでは、良い山行を!


今週のやまのさちは「サングラスの役割」です。


2015年8月5日水曜日

トレッキングポールを使った歩き方

こんにちは、渡辺佐智です。

トウヤクリンドウ、ミネウスユキソウ、チシマギキョウ。
南アルプス・北岳の稜線では晩夏を彩る花が咲き始めた8月、いかがお過ごしですか。


830分 青空と稜線上のトウヤクリンドウ

私は午後からの雷雨に2回続けて降られました。
先週末、那須岳からの下りでは、後5分で北温泉というところで土砂降りになり、
建物に駆け込んだところで1㎝のヒョウ!
屋根にあたるヒョウの音の凄まじかったこと!
昨日は、あと10分で広河原(登山口)というところで、森の緑の葉っぱの屋根も貫く、大粒の雨!

1445
広河原の吊り橋を渡るために
レインを着用


しばらくは、熱雷による午後からの天気急転が続きそうです。
天気予報は晴れでも、山の周辺では局所的に雷雨になることが
ありますね。
この時期の大粒のゲリラ土砂降りは、降り始めたら躊躇なく素早く
アウターシェルを着ないとびしょ濡れになります。
あと少しだから走れば大丈夫と思っても、雨は待ってくれません。

怖いのは雷。
稜線だけでなく樹林帯にも落ちますから、
特に上空に寒気が入っている時は慎重な行動を!
事前に、どこで雷が鳴り始めたら引き返すのか退避するのか、
決めておきましょう。



それでは、安全に夏を楽しみましょう!

今週のやまのさちは「トレッキングポールを使った歩き方」です。



2015年7月29日水曜日

虫対策について

こんにちは、渡辺佐智です。

高山では、雪渓と緑のコントラストが鮮やかな季節がやってきました。

植物も花盛り!
チングルマ、ハクサンイチゲ、コバイケイソウ、シナノキンバイ
群落でも一輪の花でも、きつい登りの時に一服の清涼感がありますね。

さて、私は梅雨明けとともに雲ノ平へテント泊縦走へ行って来ました。
折立から入り、45日かけて新穂高へ。



そこで、お伝えしたいのは、「ぜひ、虫対策も忘れずに!」
この時期、高山ではブヨが発生していて、標高2000m前後から水場の近くでは、ぶんぶん飛んでいます。
テント場ではちょうど夕食の時間帯の16時頃から20時くらいまでは特に注意です。

今回は、友人の手作りの虫除けを持って行きました。
若干の効果は感じるし匂いもよく、長い時間肌につけるのに気に入っているのですが、
雲ノ平キャンプ場のブヨの襲撃には、太刀打ちできず。

人によっては、1カ所刺されただけでも、
アレルギー反応で腕や足まるごとパンパンに腫れる場合もありますから、
虫除け、虫刺されの薬、忘れずに!用意して行ってください。
虫除け加工されたウエアもいいかもしれませんね。



← 雲ノ平はどこでしょう??















では、よい山行を!

2015年7月24日金曜日

お知らせ2つ! 石井スポーツ大丸東京店の看板!そして薬師岳登山募集!

こんにちは、渡辺佐智です。

今回は、ブログの臨時更新です!


私は、石井スポーツ登山学校の講師をしています。
そこで、2つのお知らせです。


①こんな看板が掲示されています ↓



大丸東京店では女性のお客様が多く、
女性の登山を応援する講習会を準備しています。
JR東京駅通路に面した1階のショーウィンドーの看板は、
今月いっぱいの掲示かな?
見たいなぁ。





②もうひとつ、822日(土)23日(日)、北アルプス薬師岳に登りませんか?

登山学校で、事前準備の机上講習会と、薬師岳登山を企画しています。
詳しくは、こちら

http://www.ici-sports.com/climbing_school/school/kanto_area/post_753.html





2015年7月22日水曜日

トレッキングポールの調整

こんにちは、渡辺佐智です。

三連休はいかがお過ごしでしたか?

私は、今シーズン初の富士山に登ってきました。

大混雑が予想されましたが、一番混んでいた719日(日曜日)の吉田ルートの登山者は、5,500人。
数年前の登山状況に比べるとだいぶ落ち着いた印象です。

より渋滞回避するには、「山頂でご来光」をずらしてスケジュールを組むことお勧めします。
富士山に流れる時間をゆったりと感じることができますよ。
弾丸登山()は高山病を発症する可能性が高いので、止めましょう。

どの登山もそうですが、楽しむには余裕(体力、時間)が必要です。
体力のない人は時間をかけて、時間のない人は体力をつけて、登りましょう。

去年と変わったところでいうと、「ヘルメット」がガイド必携装備になりました。
万が一の噴火に備えての装備です。
日常的には落石の危険が多いですので、その際も有効ですね。

個人的には、とうとう富士山にもヘルメットの流れが来たか。という感想。
8年前はヘルメットを被っている登山者はとても目立ちましたが、
今では、日本の環境(火山、地震)を考えると当然の装備に思います。
ということで、折り畳みのヘルメットがほしい今日この頃。

                                 ※五合目から山小屋で休憩せずに一気に山頂へ登り降りてくる



             ↑
             今朝の富士山。昨夜は麓から山小屋の明かりと星空がきれいに見えました。



それでは、今週のやまのさちは「トレッキングポールの調整」です。

いい夏を!












2015年7月8日水曜日

携帯電話等の通信機器の山での扱い方

こんにちは、渡辺佐智です。

梅雨の悩ましい天気が続きます。
加えて台風が3つ発生しました。
いかがおすごしでしょうか。

先週末、尾瀬ヶ原で1泊し至仏山(しぶつさん)をガイドしてきました。

前日の予報は曇り時々雨。
尾瀬ヶ原の中の行動は問題ないとして、至仏山はその時の天候状況により登らないことも選択肢にいれてスタートしました。



懸念するのは、雷、雨、風。

至仏山の上部は蛇紋岩(じゃもんがん)に覆われています。
この岩が大変滑りやすく、雨に濡れればより滑りやすく、風が強ければ滑ってバランスを崩しやすくなります。
場所によっては、フラットフィッティングでの足運びも通用しないという氷のような滑り面になっています。

登山の予定のある方は、ぜひ、時間の余裕をもって計画してください。


結果、2日目は雷注意報もなく雨も降らず、私たちは登頂することができました。
蛇紋岩のおかげで氷河期から残る高山植物は、ちょうど見頃です。

尾瀬ヶ原は風がなく鏡のような池塘をのぞきこむと、過去から続く尾瀬の物語を映していました。
おいでいただいた皆さまに感謝です。




それでは、今週のやまのさちは「携帯電話等の通信機器の山での扱い方」です




週末、天候判断は慎重に。

2015年6月24日水曜日

「ランドネ」連載スタート

こんにちは、渡辺佐智です。

毎月23日発売のランドネで連載を持たせてもらうことになりました。

「登山ガイド渡辺佐智の やまのさち」というわかりやすいタイトル。(^_^)

山(ときどき海も)の旬のさちを自分で採って食べて、その背景ごと実感レポートしていきます。




                  ↑ 上の写真は、一昨日の私。

美味しいものを求めて、山を登り、沢を詰め、雪渓を越え、藪をかき分け、歩いてます


本誌で掲載できなかった写真を、このサイトへアップしますので、こちらもお楽しみに。



さて、今回のランドネの特集は「二人で山キャンプ!」
梅雨の間にわくわく想像を膨らませておけば、この夏が楽しくなること間違いなし!


昨日、6月23日発売です。
ぜひ、本屋さんへ~!
買って読んでね



それでは週末、よい山行を。

2015年6月17日水曜日

木道歩きの注意点

こんにちは、渡辺佐智です。

尾瀬ヶ原は水芭蕉の季節です。

先週末は気持ちよく晴れて、暑すぎず最高の天気でした。
まだ可愛いサイズの水芭蕉も咲いていて、池塘ではアカハライモリがぷかりと浮かんで日光浴。



と、いい一日だったのですが、ヘリコプターが飛び救急車がサイレンをならしていました。

ほとんど木道歩きで入山者も多く、事故が起きる要素は少なそうな尾瀬ですが、
この時期、週末は高確率で事故が発生します。

なぜか。

尾瀬保護財団がだしている傷病事故統計(平成25年度)を見てみましょう。

・年に90件の事故が発生しており、そのうち77件は負傷

・全体の70%は、鳩待峠から山ノ鼻、尾瀬ヶ原内で発生

・発生事故全体の85.6%は、木道での転倒・滑落

ほとんどが同じ内容の事故です。

多いパターンは2つ。

カメラのファインダーを覗いたまま木道を歩き、踏み外す。

濡れている木道で急いで、滑って、木道から落ちる。

そんなことは自分はしない、と思っていても何か拍子に急いだりすることは人間誰しもありますよね。

地面から3m程高いところにある木道もあります。
落ち方によっては、木道にあたってばっさり切れて流血、それから骨折なんて場合もあります。

ぜひ、時間の余裕をもって、尾瀬ヶ原を堪能してください。


2015年6月10日水曜日

登り始めるその前に:場所や天気の確認

こんにちは、渡辺佐智です。


67日、氷ノ山(ひょうのせん)の山開きへ行って来ました。

兵庫県で一番高い山で標高1509.6mあります。

宍粟(しそう)市側の坂ノ谷登山口から入り、見事なブナの原生林を登りました。

コケや地衣類をまとい特徴のあるブナの大木があちこちに立っていて、
それぞれに見上げて、感嘆の声をあげているとなかなか前に進めません。

緩やかな尾根にわかりやすい登山道がついており、初心者にもおすすめのルートです。


夏から秋の毎週末、姫路駅から坂ノ谷登山口まで直通登山バスが運行予定だそうですよ。

詳しい登山情報は『しそう森林王国』のサイトからどうぞ!



それでは、今週のやまのさちは「登り始めるその前に:場所や天気の確認」です。


週末、よい山行を。




2015年6月3日水曜日

登り始めるその前に:メンバーの相互確認

こんにちは、渡辺佐智です。

家の駐車場に生えている山椒の木に、青々とした実がたくさんなりました。
山椒の爽やかな香りは、緑光る初夏と一緒に歩いてきます。

そろそろ梅雨入りですね。
山麓の山椒は例年通りですが、頭を上げるとそこに見える富士山は様子が違います。
今年は雪解けが早いのです。

201562日早朝の富士山↓



こうしてみると山小屋の前や窪地には雪が残っていそうですが、登山道の大部分は雪がなさそうです。
毎年、開山前の6月下旬に富士山の関係者は総出で山に登り山頂直下の雪かきを行いますが、今年はどうでしょうか。
梅雨に入り気温が下がった雨の次の日、雲がとれたら一夜にして真っ白な富士山が姿を現す、
なんてこともありますからまだまだ油断はできません。

さて、この季節のおすすめ登山は樹林帯です。
とくに雨上りの針葉樹の森は、清々しく甘い香りに心落ち着きますね。
いつもよりゆっくりの行程で森林浴を楽しむ山歩きはいかがでしょうか。


それでは、今週のやまのさちは「登り始めるその前に:メンバーの相互確認」です。

週末、よい山行を。